'memory'

大好きなあなたへ、愛をこめて。

2009.06.02.火曜日 11:35

ennui

2009.01.19.月曜日 15:54

昨日は久しぶりに一日雨降りでした。
今年の冬は、雪も降らず雨も降らず、とっても乾燥していました。
なのでしっかり降った雨は、体にもしっとりと染み込むようです。
夜眠る時、窓の外でシトシト降る雨音を聞いていると、
いつかの時に還って行きます。

小学校低学年の時の、学校から帰宅した土曜日の午後。
厚い雲が空を覆い、今にも雨が降ってきそうな湿度の多さ。
家には珍しく誰もいなくて、ゴロンと茶の間で仰向けになる。
首を右に向けると、黒電話が二つ並ぶ窓から空が見える。
雲を目で追いながら、大家族で育った私が孤独を感る時。
時計の音、冷蔵庫の音、そして家が広く感じる。
物寂しいんだけど、湿った空気がなぜか心地いい。
このまま続いてもいいと思えそうな、灰色と黄色の混じった時間。
ポツ、     ポツ、      ポツ・・・
水を十分に含んだ雲が限界に達し、赤いトタン屋根に雨を落とす。
途端に雨音が増してきて、弟がせわしなく学校から帰って来た。
祖母もどこからか帰ってきて、外に干していた洗濯物を急いで家の中に放る。
あっという間にどしゃ降りの雨。
両親も畑から引き上げてきた。
そして、またいつものように家族が息づく家に戻り、つかの間の孤独は終了。

あの時感じた、ただ寂しさだけじゃない心地よさ。
家が自分を守ってくれてる安心感。

次にその時に還るのはいつだろう。
暗く湿った、穏やかな時には違いない。

気になる毛

2008.09.18.木曜日 0:53

*本文と画像は関係ありません。

美容室に行ってきました。
私はマメに髪の毛のお手入れをする訳ではないので、
3ヶ月に一度ぐらいのペースで美容室に行っています。
愛知に来て4年。
未だに(一生)ヘンテコなイントネーションでしゃべる私のコンプレックス……会話。
美容師さんとの会話をがんばり、疲れて帰ってくることもあった私ですが、
ようやく行きつけのお店が決まって、心置きなく時間を過ごせるようになりました。

祖母が生きていた頃の話。
髪の毛が薄く、ハゲタマのようななった貴重な祖母の髪の毛。
それでも祖母は美容室に行って、薄い毛を真っ黒に染めてきていました。
お金を払って、かえって髪の薄さを強調して帰ってくる祖母がかわいそうで、
その後は私がホームカラーで染めることにしました。

明るい茶色〜〜〜超明るい茶色〜〜〜ほとんど金髪

と段階を踏んで、白い肌にとても似合っていました。
最初は「ちょっと明る過ぎねが??」ととまどう祖母でしたが、
そのうち「manako〜、そろそろ染めでけろ〜」自分から催促するようになりました。
アメリカ人の伯父と再会した時は、まるで親子のようでした。

将来、私もハゲタマになるかもしれません。
その時はもちろん金髪にします。

じぃばぁに続け!

2008.05.15.木曜日 12:53

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私のじぃばぁ。

私の父は、じぃばぁが中年になってから産まれた子供でした。

なので、

私のじぃばぁは、友達のじぃばぁと比べても結構年上でした。

それでも、

二人とも長生きしてくれたので、孫達と長い間一緒にいることができました。

この春は、命日が九日しか違わない二人の七回忌。

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

私にはじぃばぁを理想とした夢があるのです。

女性の寿命が長いこの世の中。

私の命日と、

年下である私のダンナさんの命日は、

きっと、

ピッタリ、

合うのです(^^)

月と私と夏の不思議

2008.03.06.木曜日 12:46

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私が高校生の時の、不思議たけど本当のお話。
たまに思い出して「誰かに話さなきゃ」と一瞬思い、次の一瞬で忘れてしまうこと。
ここに書き留めなくては…!

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜〜*〜*〜*

当時、一歳くらいに成長した超かわいいセントバーナードを飼っていました。

夏の夜。
トイレに起きた私はそのまま自分の部屋に戻らず、
外のデッキで寝ている子犬(と言っても結構デカイ)のもとへ。
私の実家は山近くの田舎なので、真夜中は車一台も通らず、辺りは静まり返っています。

月の光と、虫の声。

私はぐっすり寝ている子犬の隣に腰を下ろし、頭を撫でていました。

「カツカツカツカツ…」「ヒタヒタヒタヒタ…」

不思議な動く音、家の前の道路へ目をやると、
薄暗い街灯の光の中、犬が一匹……また一匹…、山手の方面に走っていきます。
その数、数十匹…!!!
大きい犬も小さい犬も関係なく、爪音を鳴らして家の前の道を走り去ります。
はじめの数匹を見た時はそれほど不思議に思わないにしろ、
その後もずっと犬が走っていくのです。

「一体何!?」

我が家の子犬も起きて、その様子を見ています。
私は子犬を抱き押さえ「ダメ、ダメ」と行かないように用心していました。

走る犬の黒いシルエットが、街灯近くでその「犬色」に変わり、
家の前を走り抜けるほんの3秒間。

私と子犬は月の光がそそぎ込むデッキで、黙ってその光景を見ていました。

犬達が走り去ったその後、
子犬は何事もなかったようにもと寝ていた場所へ戻り、
「ダン!」と音を立てて横になり、グーグー寝てしまいました。

私は再び子犬の頭を撫でながら、今見た光景を考えながら…

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

あの時、どうして犬達を追わなかったのか…?
あの時、どうして家族を起こさなかったのか…?

今となっては後悔はいろいろありますが、
でもきっと、その時はそんな気には全くならず、
只々、目に映る光景を静かに見ていたのだと思います。

その時の空気や色は今でもしっかり覚えています。

月から見る、デッキにいる私と子犬・道路を走る犬達。
走る犬達から見る、デッキから見てる私と子犬・月。

その3つの位置関係が頭の中ではしっかりと描くことができますが、実際には難しい!!
あ″ぁ〜〜、絵の才能があれば〜〜〜!!!

80年代に西村知美主演の「ドン松五郎の生活」という映画がありました(懐かしい!)
その映画の中に、犬達の集会のシーンがありました。
私が見たのも、集会に向かう犬達の姿だったんだと思ってるのですがネ(^^)

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