2006.05.03.水曜日 13:49

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photo:OLYMPUS PEN F

私の実家のお向かいに、お婆さんが住んでいます。

木々が生い茂る小道の先に、古くて大きい茅葺きの彼女の家があります。
90歳を超える彼女は、親と一緒に暮らしていた時代と同じ、
ほぼ時給自足の生活を、当たり前に続けています。
井戸水を生活水とし、畑を耕し、太陽と共に寝起きをするのです。
冬に井戸水が凍ると、バケツを持って私のところに水をもらいに来ます。

彼女と私は友達です。

昨年の冬に、心配した親戚の方が彼女を家に連れて行ったと聞きました。

今年、春になっても、彼女は家に帰って来てないようだと
実家の家族が私に教えてくれたので、
先日、彼女の親戚の方と電話で話をしてみました。

彼女はとっても元気にしているそうです。

親戚の方は、
本人はどうか知らないけれど、今後彼女を家に帰すつもりはないと言いました。

それは、きっと当たり前のことなんでしょうね。
いや、
当たり前どころか、身寄りがないのに心配して面倒をみてくれる
親戚がいることは、すごく有り難いことですよね。
きっと。。。

ただ、
ただ、主があの家に帰ってくることはないのだ…
花や山菜が、彼女に採られることはないのだ…と。

今度、実家に帰る時は、海老せんべいでもおみやげを持って、
彼女に逢いに行こうと思います。
きっと
「向かえの姉さま?」って。

その後は、耳の聴こえない彼女のために、近所迷惑の大声で…!

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